【ネタバレ注意】シン・エヴァみてきたよ
タイトルにも書いたけど、ネタバレ注意。シン・エヴァをみてきたので、簡単に雑記。
見終わった純粋な感想としては良かった。でも、エヴァ。単純にそれだけじゃ終わらないよね(笑)
ストーリーとしては単純明快。Qで打ちひしがれて自責から殻に閉じこもったシンジくんが初期ロッドやアスカや同級生、その他自然と共存しながら慎ましくもたくましく生きる人々を目の当たりにする。そして立ち直りつつ、平和に一緒にそこで溶け込んで暮らすか、ヴィレに戻って辛い環境で戦う道を選ぶか、選択できる。もちろん、ここは完結回、主人公ルートなのでヴィレ、茨の道を選ぶ。そして、最終決戦に挑み、仲間もやられ、相手(ゲンドウ)の思惑にはまり、打ちひしがれる中、シンジが立ち上がり、最後の戦いに。
父ゲンドウと初めて向かいあい、父を理解しつつも意見し、父に成長を認めてもらい、世界を再構築する。エヴァのない、連関のない世界へ、というもの。
ほんと明快。王道的でもあり、ひねくれてない素直なもの。でも、演出やメタファーが本当に散らばってて、たくさんあって、理解が追いつかない。シンクロ率無限、エヴァイマージナリー、マイナス宇宙、希望と絶望、虚構と現実とか、とにかく中2ワードで説明されていく。
でも、これまでのエヴァとみても、それでも說明が圧倒的に多かった。そういうややこしいのを抜きにしても爽快感のある話だったし、ワードや世界観を掘り下げてマニア、考察班の楽しめる余地や答え合わせをしつつ、という感じでちゃんと広げた風呂敷を回収してた。
レイ、アスカとシンジのカップリングもならず、四半世紀派閥争いをしてきた人たちからみればぽっと出のマリルートで心情的に納得行かないのもわからんでもないが、レイアスカどっち派でもない私からすれば、マリルートは完璧な落とし所。しかし、もうちょっとマリと結びつくための距離を詰めるシーンとか、そういうのが欲しかったけどね。少し唐突な気がしたが、まあそれはエヴァンゲリオンというストーリーからは蛇足なのもわかる。
なんというか、綺麗にまとめたな、うまい話だったなというところ。
でも、これでFateもエヴァも終わっちゃったなー。早く結論、集結をみたいとは思ってたけど、どちらも終わってしまうと寂しい感じがする。特にエヴァはこれ以上続かない、決別、卒業的な終わり。
庵野監督って約束守らないし、シンジやゲンドウも庵野監督自身が投影されてるだろうし、かなりひねくれてて好きになれないけど、この終わり方をできるってことは、やっぱりすごいクリエーターなんだなーと考えさせられた。
26年。待った人々にとっても長かったと思うが、制作陣、庵野にとっても本当に長かったろうな。人生をかけて作った話といってもいいだろう。
そりゃあ、信者もでるし、考察班もたくさんでてくるわけだわ。
誰にでも受けるワンピース、鬼滅とは違って相手をかなり選ぶとは思う。見たあとも、何年も何十年も考えさせ、答えのないものを模索させる。
だって、庵野の人生をかけた話なんだもの。
名作を何本もつくる手塚治虫もすごいけどさ、一本こうやって長い年月かけて何度も作り直しながら満足させるものを完成させる作業って本当にすごい。
この映画一本というより、シリーズ全てを思わずにはいられない、評価せざるをえない作品。
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